重慶は長江上流の四川盆地に位置する長江の宝石です。「丘の都」、「川の都」、「霧の都」、「橋の都」と3000年の長きにわたる歴史の中で得たニックネームによって重慶の一端を知ることができます。
長江でのラフティング、街の高層ビルを浮き彫りにする高い空、耳を傾ければ聞こえてくる鳥のさえずりや虫の音を楽しむクルージング、夜のとばりが下りると重慶はさらに美しく、丘陵の頂からは素晴らしい夜景が一望できます。そして郷土料理を味わえば、そのすべてがいつまでも褪せることのない素敵な体験になります。
三峡は長江の危険な山岳地帯を横切る、瞿塘峡(くとうきょう)、巫峡(ふきょう)と西陵峡(せいりょうきょう)の総称です。西の重慶から東の宜昌まで湖北の江面上に630キロメートルに連なる景勝地は、ダイナミックで雄大な風景を擁し、古代より文学の世界でも枚挙に暇がないほど絶賛されています。
9世紀から13世紀までの石仏が岩崖に彫刻され、その数は75ヶ所100,000尊以上に及びます。仏教美術と道教美術の真の宝庫です。
釣魚城は軍事要塞で、13世紀にモンゴル軍がこの地に攻め入り、南宋軍と熾烈な戦いとなりました。南宋軍は36年の長きにわたり釣魚城を守り抜き、侵略軍は撤退を余儀なくされました。歴史的に有名な古戦場です。
重慶は長江と嘉陵江が合流する地点に位置し、多数の埠頭はいわゆる「埠頭文化」を生み出しました。現在、茶館のウェイター、鉄道やバスステーションのポーターなどが着用しているローブはその文化の名残です。
重慶の鍋料理の代表で、「重慶に来て火鍋を食べなければ、重慶に来たことにはならない」と言われるほど人気の鍋です。唐辛子や山椒、生姜などの香辛料で緋色になった激辛スープに野菜や肉など入れて煮込んで食します。本場の激辛スープは口に入れるとしびれるような辛さが広がり、汗が噴出します。火鍋は辛さだけではない、旨みとコクが人気の秘密です。
重慶の伝統的でユニークな河岸木造建築は、地形上の理由により長い柱を何本も建てて高低差をなくして建てられた地元ではもっともありふれた建築様式で、重慶の重要なシンボルとなっています。